那覇地方裁判所の警備に関する会長談話
投稿日時:【 2017年 03月 22日 】    

 那覇地方裁判所の警備に関する会長談話

 
 2017年(平成29年)3月17日午前、那覇地方裁判所では、米軍基地建設に反対する抗議活動に関して発生した刑事事件の裁判が行われた。これに際し、那覇地方裁判所は、多数の職員、制服警備員、沖縄県警察機動隊員を動員して警備を行っていた。また、裁判所の敷地内外から、裁判所前にかけつけた市民に対して、動画撮影・写真撮影が継続的に行われていたとの情報も当会に寄せられている。
 この点、憲法第21条1項が保障する「表現の自由」は、民主主義の根幹をなす極めて重要な権利であるが、他方で萎縮しやすいという性質を内在している。とりわけ、表現の自由には、裁判所に対する批判も含まれているものであるところ、上記のような撮影行為は、市民を萎縮させるものであって、正当な表現行為までをも抑止しかねないものである。
 もちろん、刑事裁判を適正に実施するため、裁判所建物を静謐な環境に保つ必要があり、そのために一定の警備が必要であることは理解できるところではあるが、今回の動画撮影・写真撮影については、最高裁判例が示した写真撮影の要件を満たしていなかった可能性があり、表現の自由への配慮にも欠けたものであったように思われる。
 当会は、今回の写真撮影を含む警備体制について裁判所が再考し、市民に親しまれ信頼される裁判所となることを期待するものである。
 
2017(平成29)年3月21日

 沖 縄 弁 護 士 会

  会 長  池  田     修

 
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