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会報紹介
 
DV夫恐れ、出生届出せず
投稿日時:【 2015年 12月 16日 】    

DV夫恐れ、出生届出せず

Q.夫との子を妊娠中でしたが、夫が暴力を振るうため家を出ました。無事に出産しましたが、出生届を出せば夫に居場所を知られてしまうのではと不安が大きく、出すことができません。何か問題が生じますか。


A.出生届が出されないと、子どもは無戸籍になってしまいます。無戸籍の子どもは特別な場合を除き、住民票に記載されません。そのため小中学校に通う年齢に達しても、就学通知などが届かず、支障を来すことがあります。戸籍や住民票に記載のない児童であっても、国民健康保険への加入や児童手当などの受給が可能で、予防接種などの母子保健に関する事業の対象となります。しかし、そのことを無戸籍児童の親が知らないことも少なくありません。
  

  無戸籍者が婚姻を届け出たところ、戸籍がないために届出が受理されなかった例や、就職において無戸籍を理由に不利に扱われる例もあるようです。実生活においても、アパートの賃借、運転免許証やパスポートの取得など、住民票による身分の証明を求められる場面がいかに多いかを想起すれば、戸籍も住民票も有さない無戸籍者が、社会生活でさまざまな壁にぶつかってしまうことが理解できると思います。
 

  このように無戸籍者は戸籍がないことによって、私たちが想像する以上に深刻な問題を抱え、孤立してしまう可能性があります。
 

  沖縄弁護士会では、近年クローズアップされた無戸籍問題に法的に対応するべく、態勢を整えました。ご自身の戸籍がないことでお悩みの方、お子さんの戸籍について悩んでおられる方など、無戸籍問題でお困りの方は、まずはお気軽にお電話ください。
 

沖縄弁護士会
会員 謝花 喜晃
 
※琉球新報2015年12月16日『ひと・暮らし』面に掲載したものを一部修正しています。

 

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